仕事の心得
仕事を探すときの心得
仕事とは何か?
人間という生き物は、孤立しては生きられません。社会の中で、互いにもちつもたれつの関係で生きています。しかも、自分の立ち位置(ポジション)が確認できないと不安に陥(おちい)るようです。自分の立ち位置とは、少し踏み込んで表現すれば「自分を必要としてくれる場所」のことだと考えます。人間は、必要とされて初めて、精神的に安定して生きていけるのです。それだけではありません。歩む方向もはっきりするのです。船が、ナビゲーション・システムのおかげで、嵐の時も夜でも目的に着けるのと同じで、もしナビが無ければ、ただ大海に漂うしかなくなるのです。
ゆえに、人間は本能として、何らかの活動をするのだと思います。何も仕事じゃなくてもいいのです。ボランティア活動でも、趣味活動でも、その中で自分の存在を確認しながら、生きていけばいいのです。ただ、生活するためにはお金を稼がないといけない。自己を確認する社会活動と、賃金を得る活動、この二つを称して仕事と言うのです。
仕事に生きがいを感じているか
仕事は、本来与えられるものではなく、創り出すものです。
同様に、生きがいも与えられるものではなく、自ら感じうるものです。
人間は、どんなに単純な仕事であろうとも、様々な工夫を施(ほどこ)すことができます。そこには、必ず、お客さまという第三者が存在するので、その方が喜んでくれるように最善の努力を重ねます。結果、仕事で手抜きはできません。誠意のある仕事ぶりは、周りにも良い影響を与えるので、知らず知らずのうちに職場の環境は良くなり生産効率もあがります。そんな人材を職場がほっておく訳がありません。重責が任せられ、裁量の範囲も広がるでしょう。ますます自分の意志に添った職場環境を作れるはずです。
しかし、いつまでたっても仕事に苦痛を感じるようなときは、今一度、自分を振り返ってください。自分は最善の努力をしたか、人ばかり責めていなかったか、と。それでも改善できないときは、新しい道を選んだほうが良いかもしれません。
「やすらぎ」(章佑会)を仕事に選ぶときの心得
「やすらぎ」で働いてもらいたい人
なぜ「やすらぎ」に就職したのか?
学校の先生に紹介されたから。
福祉の仕事を探していたら、たまたま求人広告が目に入ったから。
ま、こんな感じかと思います。だいたい合っているでしょ。
働いてもらうのに動機はどうでもいい。
確かにその通りです。
結果さえ出してもらえたら、その通りです。
でも動機があいまいだと、いい結果なんてでないんですよ。
そりゃそうですよ。そんな人はいないと思いますけど、暇つぶしに仕事しようとする人が、福祉に生きがいを感じている職員と、歯車が合うわけがない。
ですから、最低限、「やすらぎ」の理念に共感でき、かつ共に歩もうと思える人のみが、入社してほしいのです。
それには理由があります。
昔といっても数年前までは、確かに社会福祉法人は、やっていることや待遇は、ほとんど同じでした。ですから、個々の法人に就職すると言うよりも、福祉に就職するという感覚のほうが強かったと思います。
ですが、これからは違います。
山の頂上をめざす道がいくつもあるように、法人の活動も、同じような目的ながら、それぞれが特色をもつものになってゆくでしょう。